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2020年9月7日 更新2024年4月20日

 PCオーディオ用のスピーカー、ボロボロのSONY SRS-Z750(7.5W×2)とアンプ部分が故障したONKYO GX-D90(15W×2)の置き換えで、DC12Vで動作する安価な中華デジタルアンプと小型スピーカーを購入。
 1セット3,500円前後で、コンパクトで省電力ながら、同等以上の音量と音質を得られました。

1.中華デジタルアンプ
 1台目のアンプは、Amazon.jpで扱っている製品の中から、割高感はありましたが、ZK-1002を選択。
メーカー 製品名 デジタルアンプIC 最大出力 Bluetooth USB 価格
(送料込み)
備考
FX-AUDIO- FX202A/FX-36A PRO STマイクロ TDA7492PE 48W×2 × × 4,340円
Lepy LP-2024A+ Tripath TAA2008 20W×2 × × 2,899円 プリアンプにオペアンプICを使った2段階増幅
12V5A ACアダプター付属
ELEGIANT F900S TI TPA3116D2 50W×2 5.0 Micro-B 3,188円 12V5A ACアダプター付属(◇PSE非対応品)
Wuzhi Audio ZK-1002 TI TPA3116D2×2 100W×2 5.0 × 2,298円 2021年5月現在2,098円に値下げ
ZK-502C(with shell) TI TPA3116D2 50W×2 1,570円 2021年5月現在1,690円に値上げ

 2台目のアンプは、Banggood.cnで扱っている製品の中から、同タイプ筐体かつTPA3116D2使用で一番安価なZK-502Cを購入。更に1か月後にZK-1002に交換。
メーカー 製品名 デジタルアンプIC 最大出力 Bluetooth USB LCフィルタ 機能
Wuzhi Audio ZK-1002 TI TPA3116D2×2 100W×2 5.0 × パラレルBTL接続
ZK-TB21 50W×2+100W トーン制御+サブウーファー出力
ZK-502T TI TPA3116D2 50W×2 トーン制御
ZK-502C(with shell)
XinYi Audio XY-T100H TI TPA3116D2×2 100W×2 パラレルBTL接続、トーン制御
XY-C100H Type-A パラレルBTL接続
XY-E100H 50W×2+100W サブウーファー出力
XY-T50H TI TPA3116D2 50W×2 トーン制御
XY-C50H
XY-AP50H

 ZK-1002は、TEMUで安価に入手できるようになりました。
メーカー製品名機能
ノーブランド(ロゴ無し)
011434 ZK-1002 同一品

ブランド名 Wuzhi Audio
製品名 ZK-502C HiFi (with shell) ZK-1002 HiFi
製品写真
回路構成 TI社TPA3116D2をステレオ(BTL)モードで使用し、最大50W×2ch出力。
電源入力の安定化に35V470uFの小型電解コンデンサ2個、出力段に10uHのインダクタ(L)とセラミックコンデンサ(C)を各4個使用(以上全て表面実装)した、リファレンス通りのフィルタ回路を採用。
TI社TPA3116D2をモノラル(パラレルBTL)モードで2個使用し、最大100W×2ch出力まで拡張。
電源入力の安定化に35V470uFの電解コンデンサ5個、出力段にトロイダルコイル(L)と63V680nFのフィルムコンデンサ(C)を各4個使用(以上全てスルーホール実装)した、高性能なフィルタ回路を採用。
入出力仕様 ・Bluetooth 5.0対応
・φ3.5mm AUX入力
・DCプラグ:内径φ2.1mm, 外径φ5.5mm
・動作電圧:DC 4.5〜26V
・最大出力(4Ω):DC 15V時 25W×2, DC 22V時 50W×2 ・最大出力(3Ω):DC 26V時 100W×2
※Banggood.cnの商品説明では、ZK-502Cと比べ、同じ入力電圧と同じスピーカーインピーダンスで2倍の出力となっていますが、アンプ回路を並列に接続しても、アンプ内部抵抗が減る分の出力しか上がりません。
本体サイズ W50×D82×H18mm W52×D84×H24mm
ヒートシンクサイズ W20×D14.5×H5.6mm W36×D25×H10mm
重量 111g 130g
レビュー ★★★☆☆
やや硬いキンキンとした音質。

TPA3116D2用の放熱両面テープ付の小型のヒートシンクを自分で貼り付けます。放熱性は悪く、DC 18V以上の入力では、無音状態でもボード全体が暖かくなっている感じです。 大出力で駆動する場合、上部カバーは外した方が良いでしょう。
★★★★☆
やわらかな良い音質。

TPA3116D2チップ2個を覆う大型のヒートリンクがネジ止めされてあり、放熱は問題ありません。
購入した2台共、ボリューム最小付近では右側のスピーカーから音は出ませんでした。
AUX入力が前面にあるので邪魔になります。
ボリュームを回すとザラザラしたノイズが出ます。
Bluetooth接続と遅延は問題なし。
ボリュームSWによる電源OFFではBluetooth接続は維持されます。スマホ側でBluetooth接続を解除すると、AUX入力に切り替わります。
スピーカーケーブルは、AWG16(1.25sq)〜AWG20(0.5sq)が適合。
待機電力は、入力DC 5〜18.5Vの範囲で0.3W〜1.5W(5V60mA〜18.5V80mA)。

2.TPA3116D2の実用出力と電力損失
 TI社TPA3116D2データシートより、実用最大出力と電力損失(発熱)を読み取ります。
入力 実用最大出力 電力損失
PBTL接続 BTL接続 BTL接続
*Fig.16 *Fig.15
DC 12V 20W×2 BTL 8Ωの2倍 13W×2*Fig.7 PBTL 3Ωの1/2 8W×2*Fig.9 (13W/89%-13W)×2
=約3.2W
(8W/91%-8W)×2
=約1.6W
DC 24V 80W×2*Fig.25 50W×2*Fig.8
(定格最大)
30W×2*Fig.10 (50W/88.5%-50W)×2
=約13W
(30W/91%-30W)×2
=約6.0W

 入力電圧の変動では出力は変わらず、入力電圧を上げると、それに反して消費電流は減少しますが、電力効率が落ちる分、ヒートシンクの発熱は増えます。そして、出力を上げて入力電圧が足りなくなると、出力波形の上下がカットされて、音割れが発生、歪み率(THD+N)が急激に上昇します。

[BTL 4Ω]

Fig.7 歪み率(THD+N) vs 出力 [12V]


Fig.16 電力効率 vs 出力
[BTL 8Ω]

Fig.9 歪み率(THD+N) vs 出力 [12V]


Fig.15 電力効率 vs 出力
[PBTL 3Ω]

Fig.25 歪み率(THD+N) vs 出力 [24V]

3.ACアダプター
電源電圧必要電流実用最大出力
(PBTL 4Ω)
出力比音量差
DC 5V1.25A2.6W×20.17-7.6dB
DC 6V1.5A3.75W×20.25-6dB
DC 9V2.25A8.5W×20.57-2.5dB
DC 12V3.0A15W×21.00dB
DC 15V3.75A(56W)23.4W×21.56+2dB
DC 17V4.25A(72W)30W×22.0+3dB
DC 19V4.75A(90W)37.5W×22.5+4dB
DC 24V6.0A60W×24.0+6dB
 DCプラグの内径φ2.1mm、外径φ5.5mmの汎用品が使用できる。
 12V電源の場合、パラレルBTL接続で4Ωスピーカー×2本を実用最大出力15W×2で駆動するには、電力損失9%、待機電力1Wと合わせ、3.0Aの電流が必要。
 そこで、古いBuffaloの無線LANルーターWZR-600DHP3を買い換えて、余ったWA-36A12U (12V3A)を流用する事にした。更にヤフオクでWZR-900DHP2を送料含めて519円で落札して、ACアダプターを抜き取り。
・WZR-900DHP/600DHP2,900DHP2/600DHP3,S900DHP/S600DHP(2013/3〜2014/8発売)
 ハングアップ問題があり、電源SWさえ効かなくなるWXR-1900DHPシリーズも大量放出されているが、ACアダプターは同じもの。
・WXR-1900DHP(2014/10発売),DHP2(2015/12発売),DHP3(2017/3発売)

 USB-ACの5Vでは、3W×2の出力も得られません。ちなみに、PAM8403は、最大5Vの入力でもTHD+Nの変化点は2.0W×2の出力ですから、液晶モニタの内蔵スピーカー出力(2W+2W)と大差ありません。
 (D-N3X,D-105M,GX-D90の3製品)×(80Hz,100Hzの正弦波)を最大音量で再生時の消費電流は、テスター読みで2.4〜2.7Aの範囲でした。

4.スピーカーケーブル
AWGsq断面積より線径許容電流0.1Ωの長さ
161.251.31mm21.5mm 12A3.9m
180.750.823mm21.2mm 7A 2.4m
200.5 0.519mm21.0mm 5A 1.5m
220.3 0.321mm20.75mm3A95cm
240.2 0.205mm20.6mm 2A60cm
 銅平行線の長さが(断面積(mm2)×3)mの時、電気抵抗は約0.1Ωとなり、4Ωスピーカーでは5%ほど出力が低下する。
 耐熱温度は、60℃(周囲温度30℃以下) となっている。
 これらは、アンプの電源ケーブルにも該当し、電気抵抗0.1Ωで実用最大出力は5%ほど低下する。

 「BELDEN 716EX」から「エーモン 1.25sq OFC」(747円/6m 10%ポイント還元)への交換では、+線と−線の見分けが難しくなった以外は差を感じなかった。「AWG20 赤/黒」(60円/m)に変えても、音に違和感は無く、取り回しが良くなった。

※Amazonベーシック品は、AWG16のCCA(銅被覆アルミニウム)線なので、電気特性はAWG18のOFC(無酸素銅)線に近い。

5.小型スピーカー
 近年の小型スピーカーは、YAMAHA製品を除いて、解像度に重点を置く傾向があり、能率が80〜81dB/W/mと低めのものが多い。これらの製品を使用する場合、効率マイナス4dBに対してアンプ出力を2.5倍に上げなければならない。
 また、解像度を上げたと言っても、可聴域を超えた20kHz以上の超音波の再生範囲を広げても意味が無い。そもそも、テスト音源以外で10kHz以上の音源など見た事が無い。
 よって、ヤフオクで能率が比較的高めのONKYO製中古品を2ペア購入。
 スピーカーの許容入力は参考程度にしかならない。ミニコンポのスピーカーを流用する場合、セットのアンプ出力を基準にする。
メーカー 製品名
(セットのアンプ出力)
仕様・能率
(ウーファーユニット)
占有面積 音量 音質 コメント
ONKYO GX-D90
(15W×2)
40W/4Ω
(W902B 15W/4.5Ω)
■■■□□ ●●●〇〇 ★★★☆☆ 低音も高音も出るが,低音再生時はノイズが出る
D-105M 50W/6Ω・85dB/W/m
(W901C 15W/5Ω)
■■□□□ ●●●〇〇 ★★★☆☆ バナナプラグ対応
低音は出ない,音はシャリシャリ感がある
D-N3X
(18W×2)
70W/5Ω・84dB/W/m
(W1270A 20W/5Ω)
■■■■□ ●●●●〇 ★★★★☆ 見た目のコンパクトさ以上に低音が出る
D-S7GX
(20W×2)
70W/4Ω・85dB/W/m
(W1277A 25W/3.5Ω)
■■■■■ ●●●●● ★★★★★ モニタの脇に置くには大きすぎ

各社小型スピーカー
メーカー 製品名 発売年 価格
(ペア)
サイズ
(W×H×D)mm
重量
(1台)
仕様 再生周波数
(低音-クロスオーバ-高音)
能率
YAMAHA NS-10MM 1996年 18,000円 107×191×140 1.5kg φ9cm+2.5cm 40W 88Hz-5kHz-33kHz 88dB/2.83V/m=
86.75dB/W/m
NS-10MMT 2003年 18,000円 107×191×141 75Hz-7kHz-33kHz
NS-B210 2008年 13,000円 105×215×132 1.6kg φ8cm×2(フルレンジ) 75Hz-35kHz 86dB/2.83V/m=
84.75dB/W/m
DENON SC-A11R 2001年 8,800円 105×170×126 1.1kg φ8cm+2cm 80Hz-・-80kHz 89dB/W/m
SC-A17 2016年 25,000円 110×180×130 1.4kg 80Hz-4kHz-60kHz 81dB/W/m
Pioneer S-LM2B-LR 2011年 20,381円 119×179×162 1.5kg φ7.7cm+2cm 100W 50Hz-3kHz-40kHz 81dB/2.83V/m=
79.75dB/W/m
KENWOOD LS-NA7 2016年 Open 102×181×158 1.7kg φ8cm+1.9cm 30W 60Hz-2.5kHz-40kHz 81dB/W/m
ONKYO D-105M 2001年 16,000円 120×216×161 1.9kg φ9cm+2.5cm 50W 80Hz-3kHz-35kHz 85dB/W/m
D-N3X 2002年 - 130×220×216 2.9kg φ12cm+2.5cm 70W 60Hz-10kHz-35kHz 84dB/W/m
D-057M 2003年 10,000円 101×169×136 1.0kg φ8cm+2cm 40W 70Hz-7kHz-100kHz 80dB/W/m
D-058M 2010年 Open 101×175×113 70Hz-9kHz-50kHz
D-109M 2012年 10,000円 102×175×128 1.2kg 70Hz-8kHz-80kHz 81dB/W/m
Fostex P802-S 2015年 11,000円 100×195×130 1.1kg φ8cm+2cm 24W 150Hz-4.4kHz-40kHz 80dB/W/m
P803-S 2016年 17,300円 140×243×172 1.84kg 70Hz-4.4kHz-40kHz
P804-S 2017年 21,700円 140×264×172 2.33kg φ10cm+2cm 60W 60Hz-2.8kHz-40kHz

6.システム構成
製品名購入価格(送料含む) 製品名購入価格(送料含む) 製品名購入価格(送料含む)
デジタルアンプ Wuzhi Audio ZK-10022,298円Amazon.jp Wuzhi Audio ZK-10021,283円
(本体972円)
Banggood.cn Wuzhi Audio ZK-502C1,069円
(本体760円)
Banggood.cn
ACアダプター Buffalo WA-36A12U
(DC 12V,3A)
(流用) Buffalo WA-36A12U
(DC 12V,3A)
519円ヤフオク --
スピーカー ONKYO D-N3X
(5Ω,70W)
760円ヤフオク ONKYO D-105M
(6Ω,50W)
1,260円ヤフオク ONKYO GX-D90
(4Ω,40W)
(流用)
SPケーブル AWG18(0.75sq)
1.8m×2 OFC
AWG18(0.75sq)
1.8m×2 赤/黒
100円フリマ AWG20(0.5sq)
1.5m×2 赤/黒
658円ヤフオク
補修費用 吸音材
(レンジフードフィルター)
110円Can Do -- バナナプラグ対応
スピーカーターミナル
合計 3,168円 3.162円 1,727円
[納期] Amazon.jp:注文から到着まで1日, Banggood.cn:注文から到着まで12〜14日(国際郵便)

 ZK-502Cは、1か月ほど使用した後、固定したヒートシンクを剥がした時に壊してしまいました。音質とヒートシンクに不満があった為、ボードのみの買い直しはせずに、ZK-1002に買い換え。タイミング良く特価セール中で、通常時より200円ほど安く買えました。

 D-N3Xは、偶然にも最寄駅から同方向の人から落札し、自転車で家の近くまで届けてくれました。吸音材のウレタンスポンジは加水分解してベタベタボロボロになっていたので取り出し、代わりにレンジフードフィルターを挿入。

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